2019.10.30

伊達の伝統を受け継ぐ手漉き和紙 職人の想いに感動! ~柳生和紙づくり体験~

紙が生まれる瞬間。こんな経験したことありますか?

はがき大の和紙作りキットを両手で掴み、そーっと「すき船」と呼ばれる巨大な水槽に沈めていきます。
ひと漉くい。
縦に横に細かくゆらしながら紙の子供たち(紙の原料)を均等にならしていきます。まるで赤ちゃんをあやすように静かにやさしく。
水が切れたところで台紙に移しタオルでさらに水分を取ります。
ギュッと押したら脇からニューっと白い和紙が顔を出した!
押しすぎて和紙がはみ出てしまった(ガーン)
「また作ればいいのよ」
佐藤ふみゑさんの後を継いだ長女の村上恵子さんが人懐っこい笑顔で促してくれました。

一つ一つに顔があり、透かして見ると何とも言えない模様が浮き出てきます。
400年以上前。仙臺藩主伊達政宗公の命により始まったとされています。この地には豊かな地下水、山から吹き降ろす“からっ風”など手漉き和紙作りにかかせない条件が揃っていました。
明治以降、大量に安価でできる洋紙の波に押され、現在残っているのはここ1軒のみ。

近年では和紙作りの支援グループの働きかけでランプシェードや内装資材としての需要も高まりつつあり、柳生和紙は地域ぐるみで守られ、伝統工芸として今を生きています。

いつかは是非、自分の作った和紙でハガキを出してみたい。
そんな気持ちにさせてくれる柳生和紙作り体験でした。